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ガバナーメッセージ

美しい形(心)を作ろう

2007-08年度白鳥ガバナー  国際ロータリー第2790地区ロータリアンの皆様、2007-2008年度の一年間、皆様と共に奉仕できますことは、私にとりましてこの上ない光栄であります。
  皆様におかれましては、「やるぞ」という決意も新たにそれぞれの任務に臨まれたことと思います。
  私は、思わぬ事情により連続してガバナーを務めることになりましたが、皆様と同じように新鮮な心を持ち続けて任務を全うする所存でございます。

 ウィルフリッドJ.ウィルキンソンRI会長はRIテーマとして“ROTARY SHARES” 「ロータリーは分かちあいの心」を提唱されました。私はこのRIテーマの下にロータリーを信じ、仲間を信頼し、語りあい、誇りと夢を持ち、一緒になり奉仕の道を歩んでまいりたいと思います。

 ロータリーは先人の英知と努力によって、人間を大事にする団体、人間の尊厳を大事にする団体、人間の関係を大事にする団体として進化を遂げてまいりました。その成果は、多岐にわたる奉仕プロジェクトが開発されて世のお役に立っていることからも理解できます。それもひとえに、先人ロータリアンがロータリー運動の拠って立つ原理原則を真摯に追求し、ロータリーの基本的な考え方(人生観、世界観)を築いて、この世にロータリーが存在する価値観を見出したからであります。
  その後、世の変化に応じてプロジェクトに改善・改良を加えてまいり、社会奉仕活動は完成度の高いものになってまいりました。そのあまりロータリーの綱領(目的)である@クラブ奉仕 A職業奉仕 B社会奉仕 C国際奉仕のうち、クラブ奉仕や職業奉仕が軽んじられ、社会奉仕、国際奉仕に重点が置かれるようになり、四大奉仕にバランスを欠くことがおきてまいりました。

 ロータリーは単に奉仕をする団体となり、奉仕する心を育くむ人の集まりでなくなってきていることが懸念されるのです。今後、ロータリーが生き残りをかけるには、例会を充実させて、ロータリーが人を作り、世のお役に立つという原点回帰(社会奉仕に関する1923年の声明)を強く推進しなければならないと思います。つまり、ロータリーの哲学を学び、それを日々実践することであります。

 およそスポーツに限らず、芸術、芸道など、その道を追求するところには練り上げられた合理的な形(フォーム)があります。傍で見てもその形というものは実に美しいものです。一流のスポーツ選手のフォームや茶道・華道における形の美しさというものが見られます。これらの形は目に見えるのですが、ロータリーにおける形は心の中に作られるものだから、外部からはなかなか窺い知ることはできません。
  ロータリーにも基本となる美しい形があります。それは、ロータリーの歴史と先人の思想を正しく認識し、ロータリーの本質を見抜くことから作られます。この美しい形(心)が育まれる所が例会であり、ロータリーの目的とする一番目に掲げられているクラブ奉仕であります。

 二番目にある職業奉仕はロータリーの全体を貫く基本的な考えであり、この考えは万古不易なものです。それだけにロータリーの説く職業奉仕を繰り返し学び、身につけていくことが肝心となります。クラブ奉仕の形は時代により変わることがありますが、職業奉仕の形は全く変わりません。基本となる理念に変わりはないのであります。

 このようなロータリーの美しい形(心)を身に付けようとしているロータリアンが、「ロータリーは分かちあいの心」を発揮して積極的に行動すると、思っても見ない未知の分野の体験、豊かな経験、多くの素晴らしい人との出会いなど、数々の恩恵をロータリーはもたらしてくれます。より深い人生の機微に触れることができるのです。
  得られた美しい形(心)が質の良い奉仕を後押し、世の中を良いほうに導きます。今一度原点であるロータリーの崇高な精神の理解に努める必要があると思います。

 本年度のRIテーマ「ロータリーは分かちあいの心」を自分自身に、身の周りに、地域社会に、世界に対して有効に発揮するには、まず、他のお役に立つことに専心することです。GIVE AND TAKEですが、GIVEを積み重ねることに徹底して、初めて恩恵が自然と手に入るのです。「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」のであります。
  「ロータリーの分かちあいの心」を重ねる中には、他を批判したり、中傷したりすることは微塵もありません。そこには、支えてもらい、支えることが盛んに行われ、協力し合う姿があるのみです。ロータリーライフを省みて「分かちあいの心」にギヤーチェンジする必要があるのです。

 この一年、それぞれがもつ長所、知恵、技能、熱意を出し合い、分かち合うのです。「ロータリーは分かちあいの心」でお互いに支えあうのですが、ロータリーをより良い人生の導きとするか否かは、クラブ内における良い(対等な)コミュニケーションができるか否かにかかっています。クラブ内でロータリー談義を交わす回数を重ねるうちに意義あるコミュニケーションができてまいります。大いにロータリーを語り合いましょう。
  ロータリーの綱領をしっかり見据え、ロータリアンであることを自覚し、自己研鑽に励み、謙虚さと微笑を絶やさず、善意に満ちた「ロータリーは分かちあいの心」を大いに発揮していきたいと思います。
さまざまなことが求められる年になりますが、お互い親身にコミュニケーションを交わしあい、「一人は皆のために、皆は一人のために」「分かちあう心」をだしあってクラブを活性化したいものです。

 今後、皆様のご提言、ご意見を聴き、明るく、元気よく、共に溌剌として「ロータリーは分かちあいの心」を実践してまいりましょう。
よろしくお願いいたします。

  1. 人生の最大の栄誉は、やりがいのある仕事に、力を尽くす機会を与えられることである。
    つらい仕事の中にも、喜びを見い出すことが、人間の英知である。
  2. 人間は生きるために働いているのではなく、働くことによって生きる喜びを与えられているのでる。
  3. 他人の嫌がる仕事を黙ってする人間、その存在価値は高い。

猿田神社宮司 猿田 正城 様の辞であります。

ガバナー  白 鳥 政 孝