[Return] 2007年2月 ガバナー日記
2月1日(木)
曇り時々晴れ
ようやく晴れた。晴れると日差しは強い。昨夜寝違えた首が痛い。不快極まる痛さだ。
今日は2月、あっという間に1月は過ぎてしまった。第7回目の本会議はお馴染みのエドフタ(布田)さんである。2790地区地区大会にRI会長代理として見えたことがある。持ち前のユーモアーを駆使してRI事務総長を務めている。RIの事務管理についての説明、簡にして要を得ている36分で終わり。その中に広報補助金の説明があった。この対象となるのには必ずロータリーのマークが入っていなければならないことだ。
配偶者は奉仕プロジェクトとして、日本から持参した子供向けの本や筆記具などを詰めて、新生児に送る識字キッド作りの作業をした。午前中はクラブ・地区支援セッションのグループ討論を2回、午後の全体会議は青少年に関する会議である。二人の元青少年交換学生の体験談、今はロータリアンとなりロータリーから受けた恩恵を分かちあうために青少年交換のプロジェクトを強力に推進している。一人は2640地区に留学していた。
午後、二つのグループ討論を終えると、夕食もそこそこに国際祭りの夕べの支度にかかる。ご夫人は着物に真っ赤なたすき、前掛け、姉さん被りと大変カラフルでステージに登る前から注目の的であり、写真の対象として引っ張りだこであった。男性は赤い法被を着てネクタイで鉢巻き、夫人と同じく両手に鳴子を持つ。サンバにアレンジした「おてもやん」を二手に分かれて夫人達は登壇し、見事な踊りに拍手喝采、男性は何てことない。ステージ前で鳴子を鳴らしながら手を上げてリズムに合わせているだけである。それでも興奮する。各国お国自慢の出し物にあきることはない。ほどよい疲れと熱気を冷ますためにホテルの中庭の海べりを散策する。冷たい風が今までの疲れをもち去ってくれる。
国際協議会もいよいよ明日一日となった。
2月2日(金)
快晴
やっとサンディゴらしい天気になった。気分も爽快だ。
第9回本会議はリーダーシップについての会議、ビチャイ・ラタクルさん「リーダーシップと意欲の源」と題した講演である。いつも思うのだがラタクルさんの話は心の奥底を衝く言葉に満ちている。ロータリーの職業奉仕の心を習得していかなければならない。その心(倫理観のある心)と自己の熟練した技術をつかって世の中のお役に立つことである。元RI会長のハロルド・トーマスさんの言葉「私は1人にすぎないないかもしれないが、1人であることに違いはない。全てのことができるわけではないが、何かはできる。それならば、私にできることをやらしてもらおう」を引用して、私たちにできることだけでなく、それ以上のことを成し遂げてくれることを期待している。皆さんがロータリー哲学に通低する、充足感あふれる「何か」に触れた時、実践してくれるものと期待する。その「何か」とは基本的なものでありながら、心の琴線に触れ、私たちを奮い立たせ、感動させ、力を授けてくれるという意味の深いものであると述べられた。
期待するリーダーシップとは、知性と誠実さと勇気だけでは足りない。職務へ決意と熱意が必要であること、究極の目的に向かってひたすら進む力を身に付けなければならない。過去の過ちを教訓とし、その経験から学ぶことだ。過ちを恥ずることなかれである。ラタクルさんの言葉に感動し、勇気を与えてくれたラタクルさんに感謝する。実に優しい人だ。最後のグループ討論を終えてドアーを開けた時、そこにラタクルさんがいるではないか。とっさのことで何も言葉を発することができない。ただ有難うございますと言って握手するだけであった。
「出でて奉仕せよ」晩餐会に感慨を込めて出席する。二度とこの席に来る事はないだろう。10人一テーブルに数カ国の人が座る。終わりに「蛍の光」(Auld Lang Syne)を合唱、思わず涙が流れる。
二回目とはいえすべてが新鮮であった。今までのガバナーとしての経験と今度の協議会の訓練とは相乗効果
は抜群であった。重田理事からも労いの言葉を頂く。それに家内も同期の方々と溶け込み、積極的に行動していた。家内をはじめ全ての人に感謝する。
2月2〜5日(月)
出発時晴れ 帰国時曇り
サンディゴ国際協議会最後の朝食を済ませ、パッキングしてマンチェスター・グランドハイアットホテルを10:30出発。 ある種の感慨を込めてバスに乗る。ロスのリトル東京にて昼食、チャイナタウン、ハリウッドなど市内を回遊して前泊のホテルに入る。ガバナーエレクトご夫妻安堵感と、達成感で晴れやかな表情で盛んに語り合っている。時折帰国してからのことを思うと気が重くなる。地区幹事団の編成、信ガバナー補佐との会合、地区チーム研修セミナー、PETS,地区恊、果ては公式訪問、地区大会等々目白押しで迫ってくる。もうふて寝するしかないと心に決めたら、バス、ホテル、機内と実に良く寝る。
成田に到着、またも嬉しい人二人が迎えてくれる。本当にありがたい。後で知ったことだが、大矢PGもお出でになっていたというがすれ違ってしまった。
家に帰り、ホッとするのも束の間、早急に幹事団の会合を持たなければならない。出発時より体調は格段に良い。
2月7日(水)
曇り
久しぶりの例会に出席、いいものだ。やはり落ち着く。ありがたいことに、国際協議会の労をねぎらってくれる。しかし頭は今夜の新地区幹事団のことでいっぱい。東天紅にて初顔合わせする。幹事長に石井さん、副幹事長に岡崎さん、会計に田中さん、副会計に海寳さん、月信担当に森島さん、地区大会実行委員長に千葉さん、副委員長に津留さん、津留さんは「ロータリーの友」委員も兼ねて頂く。岡崎さん、海寳さんで地区恊、PETS、地区ティーム研修セミナーを担当することになる。今後のことで地区会計の予算を改善することに決まる。会計について侃々諤々と議論が行われる。エレクト時の予算化、地区大会の実体に則した会計の開示化と会計の一本化に着手することが決まる。梁山泊に迷い込んだような気になる。皆初めて会うような感じでない、旧知の間柄であるようだ。ロータリアンであるからだろう。この頼もしい逸材をどの様に活動していただくかが私に問われている。
1ヶ月後には地区ティーム研修セミナーが行われる、続いてPETS、地区協議会と続く。それに現ガバナー職の仕事が目白押しだ。IMとその挨拶文の原稿、月信の原稿、周年記念行事とその原稿と続いている。それにガバナー会、他地区の地区大会に出席、地区人事、予算案作成等々息つく間もない。家内と手分けして他地区の大会に出席する。
二回目でしかも連続登板のガバナーとしては、自分自身に大義名分を立てなければとてもやっていけない。気持ちが萎えては、心身共にずたずたになるに違いない。心の拠り所とするのは、あくまでも地区内のクラブとロータリアンのためになにをするかである。隗より始めよで、まず着手すべきは地区会計の改善だ。そして各クラブの活性化に繋げることだ。
2月10日(土)
晴れ、風強し
分区でIMが行われている。今日も第4分区と第13分区で開催されている。
新生茂原ローター・アクトクラブの認証式が茂原平安閣で挙行された。厳しい条件下にありながらも15年ぶりのロータアクト・クラブの誕生である。提唱クラブである茂原、茂原東、茂原中央RCの熱意とエネルギーに感服する。チャーターメンバーは女性が多い、12名だったがその場で1名加入し、13名の出発である。若さと斬新なアイデアの式典で楽しかった。
ロータリーの新世代育成のプログラムの良さを再確認できた。インターアクト、ロータアクト、RYLA、青少年交換、R財団奨学生の制度は実にうまい仕組みになっている。今後の茂原RACのたゆみない発展を期待する。 
2月14日(水)・15日(木)
曇り、晴れ
2580地区(東京・沖縄)の地区大会が紀尾井町のニューオータニで行われた。家内同伴で登録する。ガバナー会議長小沢さんの地区であり、15日にはガバナー会の朝食会が行われる。大会1日目の1時間40分にわたる「ガバナー補佐大いに語る」は聞き応えがあった。6人のガバナー補佐がそれぞれロータリーについての考え、あるべき姿、分区内の様子など限られた時間で要領よく纏められた話は勉強になった。DLPの制度を十分に消化していることがありありと見える。事前の打合せは殆どなく、時間の調整のみだったと聞く。また小沢ガバナーとAGとの話合いは相当な時間を費やしたという。素晴らしい企画と粘度の高いAGであった。DLPをRIが推奨される理由が良く理解できた。人材発掘、ロータリーを、人生を皆で学びあう姿勢が見られる仕組みであることだ。クラブレベルではCLPである訳だ。その点では組織とか決め事に目の形に目を奪われることなく、両制度の目指すところを理解してから形を作ることが正道であるだろう。急がば廻れ、拙速は避けたい。
RI会長代理歓迎晩餐会では同僚のガバナーが殆ど全員集まる。皆さん同情の言葉をかけてくれるが、私は地区の組織に没頭しているのでそれに応えている余裕がない。励まし会を兼ねた二次会の呼び出しを受けるが、体調を考えて丁重にお断りした。来年は皆とゆっくり話したい。しかし同期のガバナーと奥様方の心遣いはありがたい。
二日目の麻生外務大臣の講演は楽しく聞けた。現役大臣お話しに、日本人として誇りと自信を持つべきだ。万物に神が宿り、ものを大切にしている文化、人種的、宗教的差別のない文化、経済発展、日本と手を結んだ他国は皆経済的に発展していることなどを見る
2月13日(月)
晴れ
ガバナーエレクトとガバナーの二足の草鞋を履くのは容易でない。分っているがやらなければならない。国際協議会の報告を兼ねて諮問委員会を開催。報告と同時に今後の改善策4件について説明する。次年度続投のこと、幹事団の構成のこと、会計システムの透明化、ガバナーの選出をし易くする環境の整備等である。
その後、ご夫人を交えての懇親会行う。
2月16日(金)
曇り
ガバナー補佐会議、続投についての説明、IMの進捗状況を聞く。さらにそれぞれ思っていることを吐露していただく、まさに「ガバナー補佐大いに語る」だ。参考になることや、人材の発掘につながる事多く、今年度一緒にやってきたことの嬉しさを享受する。この関係は大事にしたいものだ。今年度あと4ヶ月半あるがエレクトの諸準備もしなければならない。ガバナーの務めが疎かになることが懸念される。しかし頼りになるガバナー補佐のリーダーシップに安心する。
コミュニケーションを良くすることは実に大切だ。お互い対等の立場で話合い、それも顔と顔を合わせてのことでなければならない。相手の話を本当に良く聞くことは大事なことだ。素晴らしい効果の上がる会話は相手の存在と立場を容認するからこそできることで、会話の基本はここにあると思う。ガバナー補佐会議ですっかりストレスが解消した。
2月19日(月)

第3分区AのIMに参加、今回は千葉クラブへの表敬も兼ねている。厚かましくも早川千葉クラブ会長に地区大会委員長をお願いする。これが実現すれば、名実共に第3分区A、Bの13クラブのバックアップ体制になれる。2月7日新幹事団結成以来何回も打合せを重ねる。地区チィーム研修セミナーの準備、会場の設定、冊子の製作、会計システムの改善、地区組織の編成等々矢継ぎ早に問題発生と仕事がやってくる。事務所と新幹事団とのすり合わせも齟齬をきたしている。しかし、皆懸命にやっている。時間が足りないが、きっと上手くいく。力を貸してくれる皆に心から感謝する。
2月20日(火)
晴れ
第6分区のIM横芝文化会館、常泉さんと一緒に行く。昨年らいの約束につき欠席する訳にいかない。常泉さんのパワーポイントを使用してのロータリーの奉仕についての説明は分りやすい。78歳とはとても思えない。少々時間が足らないようだ。各クラブの発表も特徴があり、聞き応えがあった。ただロータリーは、例会は、楽しくなければならないというクラブがあったが、もちろんその通りである。その楽しさの意味するところが気になる。人によってまちまちだが、年を経るにつれ楽しさの内容に変化があることを期待したい。
2月21日(水)
曇り
第9分区のIM 、成田駅の前のメルクールホテルにて開催。樋渡AGの綿密な企画である。森島PGのCLPに関する基調講演後に、腹蔵ない6クラブからの意見発表あり。続いてバズセッションに入る。テーブルごとの発表にいろいろな意見が出ていた。会員数の減少から危機感を抱き組織を簡略にし、機能の再生を図りたいクラブ、現況でも各部門委員会が機能しているクラブ、楽しければいいのだというクラブとまちまちである。この楽しければ良いという楽しさの中味が問題だ。ロータリーから多くを学び、実践しながらロータリーを身につけていく、これをこの上ない喜びとして、次第に同志ができ、見ず知らずの同志が集まってくる。こんな楽しいことはない。このような楽しさなら合点が行く。「朋あり遠方より来たる、また楽しからずや」である。現状はその様な楽しさでないように思う。CLPの趣旨説明に「笛吹けど踊らず」だ。これがロータリーの泣き所でもある。目くじらを立てるつもりはない。ただロータリーをもっと知ろうではないかと思う。これもロータリーの持つ多様性であると片付けてしまっていいものやら分らない。
この解消には、クラブ内でロータリー談義を忍耐強く重ねることだ。それにロータリアンが自覚するしかないだろう。
2月22・23日(木・金)
雨、翌日晴れ
2750地区(東京)の地区大会(高輪プリンスホテル)に家内と参加、登録料は3,000で安い。地区全員が負担しているからだ。当地区でも全員登録の話は囁かれているが、先延ばしされている。RI会長代理は南園直前RI理事である。歯切れよい話に感銘する。メモしようとしたが、その気力がない。後で記念誌を読んで見たい。NHKのアナウンサーであった山本文さんの名司会に会議・晩餐会ともども盛り上がる。山本さんはロータリアンである。ギャラの半分をそのままロータリー財団に寄付した。またソプラノ歌手(ロータリアン)も同じく寄付する。帰り際に募金箱がありチャリティするようになっていた。
チャリティ・クラッシクカーラリーの計画と実践の話は楽しく聞けた。なにごともそうだが最初は苦労の連続だ。収益も大きい。夢はアメリカのルート66で行うことだという。
二日目午前中の本会議に出席し、家内を残し、地区のIAC合同会議のため帰る。IAC合同会議では忌憚のない話し合いを顧問教師と出来るようになった。地区委員と顧問教師が、お互い思いやるような会合は素晴らしい。生まれ変わった地区IAC委員会の功績は大きい。
2月25日(日)
雨のち晴れ、風強い
昨晩予算案の打合せにて地区幹事団の質の高さを知る。実に頼もしい。東金青年の家にて一昨日から開催されているRYLAに参加、そこに昨夜の打合せにいた会計担当地区幹事の田中さんがRYLAで活動していた。フットワークと奉仕活動に富んだ行動に感心する。
サッカーの松木さんの講演を聞く。松木さんの体験から得た話だ。高いモチベーションで夢を持ち続け、夢の実現には積極的に行動をとるくことが肝心であること。人には育成期と強化期があるので、それを指導者はきちんと認識して指導することが肝要である。
閉校式では新しく誕生したライラリアンが反省と感想を述べる。最初はいやいやながら参加したが歩行ラリーを通じて、先入観の打破、コミニュケーションとチームワークの大切さ、参加して良かったことを異口同音述べていた。新世代育成には素晴らしいプロジェクトだ。河合RYLA委員長はじめ委員、実行委員皆様のご苦労に感謝する。
2月27日(火)
東天紅にて第二回次年度ガバナー補佐会議を開催。公式訪問の日程、組合せ、内容についての意見交換、DLPのおけるガバナーとガバナー補佐の関係強化の話、地区チーム研修セミナー、PETS、地区協議会に及ぶことまで話合う。地区会計の改善と組織の変更を告げる。いずれもが差迫っているので気が気でない。必要最小限の資料だけは用意したい。石井幹事長はじめ幹事団と事務局の努力に感謝する。