[Return] 2008年4月 ガバナー日記
4月5日(土)〜6日(日)  RAC年次大会(34回)  第2820地区(茨城)地区大会
 晴れ
 松戸市の松戸市民劇場にて開催したRAC年次大会に出席する。大会テーマは「送りバント」である。地区外からの参加しているアクターも多く、遠くは青森から来ている。地区内9ラブのアクターと提唱ロータリー・クラブのロータリアン、地区役員、総勢約120名の参加である。クラブ紹介を兼ねたプログラムの冊子は若さあふれる見事な出来映えである。
 記念講演として千葉ロッテマリーンズ企画担当ディレクター久世幸郎氏が「勝つための組織PR手法」という演題で講演をされた。フアンの獲得は、日頃、選手との接触が大事であること、躍動感あふれるアクションに伴う強いチームであること、選手に良い環境を整えること等の話は楽しく聴けた。その後、企画コンテストに入る。6グループに分かれ「有効な楽しいクラブ活動の企画」についてのアイデアの作成に入る。何でも良いから思いついたものを書いて提出する。それらを纏めて一つのものに収斂していく作業である。
 途中で退席し、柏にて家内とおちあい。水戸に入る。第2820地区(茨城県)RI会長代理ご夫妻歓迎晩餐会に出席。前年度ガバナー佐藤 衛様ご夫妻の細やかなご配慮に同期のガバナーであったことの喜びを感じた。研修リーダーの関場先生にもお会いできた。いつもにこやかな微笑みを絶やさない先生の温さが伝わってくる。
 
 翌朝、家内を残して松戸に引き返し、昨日から続いているRAC年次大会に出席。電車からの眺だが、千波湖の堰堤に咲く桜が満開で素晴らしい風景に心が和む。松戸商工会議所にて本会議が行なわれた。各RACの活動状況の報告があり、活動内容の優秀クラブを1クラブだけ選ぶことになる。趣向を凝らした発表があり、楽しいクラブ活動の雰囲気が伝わってくる。設立1年目の茂原RACが賞を獲得した。
30歳を過ぎると卒業となる。8名の該当者が卒業の言葉を述べた。皆素晴らしい挨拶だが、柏RACに11年在籍した金井威士君の挨拶は素晴らしかった。場内に深い感動をもたらし、RACを提唱している意義を強く意識させられた。ロータリーとはいつまでも関わりあっていて欲しい。 
4月7日(月)  横芝RC、東金RC合同例会
 雨のち曇り
 横芝RCと東金RC合同例会がカレド二アンゴルフ場にて行なわれた。親睦ゴルフの後の例会に「ロータリーの理念と実践」というテーマの卓話を依頼されていた。卓話は支離滅裂、やたらに職業奉仕、原理・原則とか、思いやりとかの言葉が羅列されているに過ぎない。出席者に対して、特に会長・幹事・プログラム委員長に全く申し訳ないことをした。話している途中で分かるのだが、修正しようと焦れば焦るほど纏まらなくなる。帰途に猛烈な自己嫌悪に陥り、落ち込む。翌日、両クラブに原稿を送り、お詫びする。
4月13日(日)  船橋西RC40周年記念式典
 雨
 三井ガーデンホテル船橋ららぽーとにて式典が2時から行なわれた。姉妹関係にある台湾の桃園北RCから20数名、フイリピンのイーストダバオRCからWCSでお世話になった三宅さんと2名、友好関係の若柳RCから数名の参加者があり、船橋西RCの国際親善交流の活動振りを窺わせる。創立時のテーマである「格調あるクラブを創ろう」を40年間目指してきた効果が現在のクラブを構成している。
WCS、ロータリー財団、米山奨学会への貢献等々である。ロータリー財団、米山奨学会、WCSに多額の寄付を頂いた。
 式典の後、N響のメンバーによる金管楽器5重奏は迫力があり、それぞれの楽器の特性の説明があり、楽しく聴けた。J ソロイスツ のソプラノ、メゾソプラノの歌手、6名が歌う日本の唱歌、抒情歌、アリアも素晴らしかった。日本の唱歌の美しい調べと音色に酔い、心が癒される思いだった。
 今日は勝浦RCも周年記念式典がる。津留さんに代行をお願いする。外国人による「房総の未来」の作品コンクールが話題を呼び、数紙に掲載された。発表当日にも取材があるようだ。
4月22日(火)  千葉西RC訪問
 晴れ
 日本列島を次々通過する低気圧が強い太平洋高気圧に阻まれて速度が鈍り、例年にない雨を列島にもたらしている。今日はつかの間の好天で初夏を思わせる陽気だ。
 19日、20日に行われた第2570地区(埼玉西北部)地区大会に登録していたが、体調が思わしくなく、失礼して家内だけが大会に出席した。
 千葉西RCの海寶さんの計らいで、同クラブの例会において質問形式による1時間の対談を行なった。海寶さんからは事前に質問事項を受けていたが、はじめてのことで要領よくまとめることができなかった。ロータリー全般にわたる話も良いが、内容を絞り、クラブが直面している課題から話し込むべきだと思った。
 クラブ計画についてのアドバイスや質問に答える公式訪問時のクラブ協議会とは大きく違う面がある。今回はロータリーの思想や、あるべきクラブの姿勢など自分の意図することを説明することを主眼にしていたので、そのことに汲々としていたことが上手くいかなかった原因であると思う。話の難しさを痛感した。場の空気を読む訓練がされていない自分がそこにいた。貴重な経験をさせていただいた千葉西RCと海寶さんに感謝したい。
 近頃、加齢から来る諸々の事から一段と体調の管理が重要であることを、否が応でも意識してきた。これも周囲に迷惑をかけず、少しでも周りの人のお役に立ちたいと配慮する自己制御の内の大きな要素の一つである。人間一生、克己心を養うことは永遠のテーマであるとつくづく思う。
4月26日(土)  佛法山東漸寺第59世晋山式祝賀会
 曇り時々小雨
 地区WCS委員長の鈴木悦郎さんが東漸寺第59世の住職を継承することになり、その晋山式の祝賀会に出席した。ビデオで拝見したが稚児さんを従えて町を練り歩いている行列は見事なものだ。これもビデオだが、東漸寺は500年も続いている名刹である。境内は枝垂れ桜や樹齢500年の老松が荘厳な本堂と背景の木立によって静寂な佇まいを見せている。
 剃髪し法衣をまとった鈴木さんが式場に入場して来た時、堂々とした姿に暫し見とれてしまった。本堂では定期的にコンサートを開いたり、説法の高座ならぬ落語の高座を設けるなどをして地域の人たちに楽しんでいただいているようだ。
 祝賀会では世界的なバイオリニストの河合郁子さんによるバイオリン独奏とピアノ、尺八の合奏を聴かせていただいた。ロータリーに携わって一緒にWCSで行動を共にしたことから、滅多に経験できない晋山式にお招きいただき、素晴らしいコンサートを堪能することができた。本当にあり難い事だ。
4月27日(日)  2008年地区協議会
 小雨のち曇り
 ついに2期目の地区協議会がやってきた。昨年の地区協議会の情景を思い出そうするが、なぜか頭に浮かんでこない。八百数十人を前にしての点鐘、続いての挨拶、表彰と本会議のプログラムが進んでいった。例年になく表彰者の数は多かったが、整然とした中にメリハリのある進行に驚いた。石井幹事長をはじめとする地区幹事団の見事な采配振りに、改めて幹事団の力に敬意を表して感謝したい。
 ガバナーとして最後になる終了の点鐘には、2期に及んだ事柄が一瞬のうちに脳裏をかすめた。万感胸に迫る思いがあった。こころを込めて点打した。鐘の響きが心地よい余韻を残した。
 会場内の温かい拍手を背に受けながら降壇したが、この拍手に2期連続のガバナーの務めをしたことが報われる思いだった。ここに至るまで関係者の皆様のご尽力のお陰でやって来れたという思いは強い。
 感謝の気持ちは筆舌に尽くし難くただただ「有難うございます」と言うるのみである。
 任期終了後には一ロータリアンとして活動し、自己研鑽を積みつつ、少しでも周囲の人や環境保全のお役に立ちたいと思う。
4月30日(火)  4月の終わり
 3月になれば少々楽になれるとの思いは全部吹っ飛んでしまい、4月も全く同じく、慌ただしい毎日であった。周年行事、他地区の地区大会、卓話、委員会会合、RAC年次大会、葬儀等々の出席でガバナーの余韻を楽しむどころでなかった。しかし、多くの人との出会い、他の地区大会での記念講演、周年式典のアトラクションなど通常できない経験と勉強をさせて頂いた。途中、年をも考えず根を詰め過ぎたのか、体調を崩してしまい、一寸不安になり、驚いた。しかし、単なる過労とのことで安心した。
 29日に家内とお墓掃除に行く。ゆっくり時間をかけて除草と墓石を拭く、気持ちの良いものだ。この2年間、自己の理解力の範囲内でロータリーの心を人様に伝えてきたが、果たして自身の行動はそれに則っているのだろうかと、小さな雑草をむしりながら考えた。
 「言うは易く行うは難し」である。しかし、ここ数年、自身の中に大きな変化が起きていた。言行一致になるように努めてきたことから、それがだんだん身についていることを知った。家内からのプレッシャー(?)ともいえる影響が多かったかもしれない。それも従前の独りよがりな考えの生活からすれば、天と地の違いだ。
 最初はもどかしかったが、今は変わって、自己制御を何ら抵抗なく受け入れている自分がいる。一寸した動きにもロータリーの教訓を活かしているかどうかを自問するようになった。いちいち自問するのは、まだ本物になっていないからだ。それでも周囲からは変わってきたように見えるらしい。社員からも変わったように映るらしい。28日には予想もしなかったご褒美を会社から頂いた。社員に深く感謝する。自分が変われば家族も、会社も、周囲の人も、社会も良いほうに変わることを実感している。これもロータリーからの贈りものだろう。
 草むしりにしても、今までは気持ちにゆとりもないまま早く終わらすことばかりを考えていた。今回は自然に親と対話しながらの草取りになっていた。心を込めるということが何であるかも少し分かってきたような気がする。
 この日記は公開されていることは知っている。胸のうちを公開することは自分自身にプレッシャーを掛けていることにもなる。それも良いだろう。気張らずに、楽しく私の道を歩み続けたい。