本文へスキップ

LIGHT UP ROTARY~ロータリーに輝きを~ 「原点回帰」を目指して

2014-2015年 ガバナー 宇佐見 透  2015年6月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 2015年4月25日午前11時56分ネパールの首都カトマンズで起きた大地震は8,000人を越える死者を出し170万人の人々が被災されております。一刻も早い支援と思い、5月25日に埼玉2770地区、濱野ガバナーと共にネパール大使館を訪れ大使に直接、「緊急支援金」をお渡しして参りました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災されました皆様へお見舞い申し上げます。
 月信も最終号となりました。クラブ会長の皆様と共に歩んだ道でしたが、やっとゴールが見えてきました。皆様にはたくさんの御協力を賜り厚く御礼申し上げます。本来ガバナーは月信を通じ会長幹事の皆様に、RIが定めた特別月間テーマにもとづく話や連絡を掲載し、同時に地区内委員会報告やクラブ別会員状況などをお知らせするもので、表紙の上部にGovernor’s Monthly LetterのあとTo ClubPresident・・・とあるのは即ち会長幹事宛の書簡であるからです。発行NoのあとCopy For Membersと表記されており、その昔は会員にコピーが配布された事が伺えます。今年度の月信は、私の活動内容をお知らせした方が良いと考え、月信委員会の皆さんにお願いし紙面を作ってきました。皆さんからお知らせ頂いた温かいメールや電話、時には叱咤激励など私にとって良き思い出として宝物になりました。地区研修協議会を終えた今現在は6月4日出発のブラジルサンパウロ国際大会参加に向け、また帰国後翌日に開催するフェアーウェルパーティの準備に追われる日々です。パーティの主旨はネパールの大震災により災害支援に急遽変更せて頂きました。東日本大震災を体験し、支援しておられる、気仙沼出身の熊谷育美さんのミニコンサートを計画しています。大ヒット曲の“雲の遥か”は私達2014-15年度チームからの最終メッセージであり、私達が忘れかけているものを思いおこしてくれます。胸を打つ優しい歌声は心の癒しとなるでしょう。皆様の御参加をお待ち申し上げます。
 人はいつ災難に遭うかわかりません。“有り難う”と書き、「ありがとう」と言います。おかしな話ですが、転んだ時、必ず誰かが助けてくれます。失敗し、自分ではどう対処すべきか考えているうちに日が暮れてしまう…まさに途方に暮れた時、そっと手を貸してくれるのがロータリアンです。だから「ありがとう」って声に出し起き上がれます。上手く行った時に「有り難う」と感謝することは誰でも出来ます。上手く行かなかった時こそ、恨みがましい言葉をこらえ「有り難う」とつぶやいてみよう。ピンチの裏には必ずチャンスがあります。出来損ないガバナーとして多くの方々に色んな場面で助けて頂きました。
 皆様本当にありがとうございました。櫻木エレクトにバトンをお渡しします。
2015年05月
 2015年05月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 皐月を迎え爽やかな風の中、三大セミナーを終えた櫻木年度が活動を始めました。 私から会長の皆さん宛への月信も来月が最終です。 例年6月に起こる、年度末退会阻止に向けて心配りをお願いします。 例会欠席が目立つ会員へはそっと声をかけて下さい。
 姉妹クラブの記念式典に参加するため台湾を訪れました。 地区大会でご指導頂いたウィリアム・ツェンRI会長代理を表敬訪問し、様々な思い出と共に旧交を深める事が出来、ガバナーを務めたことでまた一人海外に心の友を得ました。
 今月はRI指定の月間テーマが無いので何を書いて良いやら悩み、昔読んだ本から印象に残った一部を要約、抜粋しまた。 チョット長いですが愚鈍の私にピッタリでした。

「愚直の一念」(渡辺淳一・著)
 大学の授業では講義の合間によく雑談をする先生がいて、何故か講義よりその雑談のほうが印象深く記憶に残ることがある。 T教授は真面目一方な先生だが、時に時間が余った時など雑談をされた。 面白おかしい話ではない、ぼそぼそ自分に言い聞かすといった話し方だった。 ある時、私達学生に向って「あなた達は“愚直の一念”という言葉を知っていますか」と聞かれたことがある。 私達の困惑する顔を見て「これは私が先輩から聞いた話ですが」と前置きされ話始められた。
 かつてといっても大正時代の大昔だが、東大医学部には俊秀がひしめきあっていた。 当時の医学界では内科が中心だった為、優秀な学生は内科の研究室を希望した。 この内科の医局に“呉”という新米医師が入局してきた。 当時、医学部を卒業した医師がどこの医局に入るかは本人の希望であり、受ける医局側も優秀な若手が入局してくる事にこしたことはないが、成績が悪くても拒む理由も無く、むしろ医局員が増えることで医局の勢力が増すので、希望者は全て受け入れていた。 そんなわけで呉医師は内科に入れたものの、性格が地味なうえ、秀才とは程遠かったので目立ちもせず、いわゆるその他多勢の末席にいた。
 医局に入ると先輩についてひたすら臨床を覚えるのに時間を費やすが、五年も経つと自分の研究テーマが欲しくなる。 テーマは将来の学位論文に繋がるもので、殆どの学生が教授から声がかかり貰っているのに、呉医師には一向にお呼びがかからない。 自分は鈍才だし目立たないから他人より遅れるのはしょうが無いと思っていたものの、それにしても遅すぎると感じ出した。 まさか教授が自分の存在に気付いていないのではと思い、意を決して教授の前に行き「テーマをいただけませんか」と恐る恐る聞いてみた。 教授は彼を一瞥し「ヘルツ」とだけ一言いった。 「ありがとうございます」と深々頭を下げ、戻ってきた。 「ヘルツ」とはドイツ語で「心臓」のことである。 ヘルツ即ち心臓をテーマにせよとの話である。 当時、心臓の研究は迷路とされており一旦取り組むと容易に抜け出せないことから、優秀な内科医は心臓をテーマにすることだけは避けていた。 こんな難しいテーマをなぜ呉医師に与えたのか、教授の真意は解らないが、おそらくこの男にはどんなテーマを与えても出来ないだろうし、それならいっそ難しいものをと思ったのか、あるいは自分からテーマを下さいと言ってきた態度を不遜と思い意地悪をしたのかもしれない。 先輩たちは即座に、無理だから、もう一度頼み変えてもらうよう忠告してくれたが、彼は出来そうも無いので変えて下さいとも言えず、文献を集めこつこつ心臓の勉強を始めた。 五年が過ぎても先輩が言った通り大変な壁で、調べれば調べるほど解らなくなる。 かといって逃げ出す訳にもいかず、同僚は次々と論文を完成させ、学位を取ってゆく。 同僚、さらには後輩にまで抜かれても、呉医師は一人ヘルツをいじっていた。 いつ出来るかなど考えず、とにかくやるだけである。 皆の同情と呆れた視線の中、黙々と続ける姿勢はまさに愚直の一念と云うべきものであった。 かくして十年後、彼は心臓と自律神経のメカニズムを発見し解明してみせる。 誰もが駄目だとあきらめ、手を引いた鉱脈から金鉱を探しあてたのである。
 それを聞いた教授さえ半信半疑だったという。 それは自律神経のメカニズムを解明した輝かしい業績であった。 この呉医師こそ後の東大医学部内科部長教授となり学士院恩賜賞を受けられた「呉健」その人です。 といっきに話された。
 T教授は熱の入った口調で「人間は頭が良ければいいという訳でもありません。 秀才は頭が良すぎるがために先が見え過ぎて、足元の偉大な鉱脈を見逃してしまいます。 呉さんは、なまじっか秀才で無かったために、他に目移りもせず足下を丹念に掘り起こすことが出来たのです。 鈍才は弱点だらけですが、秀才にも秀才なりの弱点があります」そして最後「人間にはやはり“愚直の一念”ということが大切です。 たとえ愚かでも脇目をせず真っ直ぐに進む。 そうすれば、なまじっかな秀才より大きな仕事ができる。 私はそう信じて、これまでやってきたし、これからもやっていくともりです。 」と結ばれた。
 皆様よりガバナーという立場を賜り、背伸びしながら、愚直の一念と自分に言い聞かせこの一年を過ごした。 間もなくゴールが見えて来るだろう。 その先にはどんな未来が広がっているのか愚直の一念を胸に、一歩ずつ歩みたい。
2015年04月
 2015年04月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 国際ロータリー第2790地区の地区大会は平成27年2月21、22日に副都心幕張の地で開催されました。大会にはゲイリーC.K.ホァンRI会長の友人であり、側近でもあるウィリアム・Tzeng Chiu-Lien PDGご夫妻を派遣下さいました。当地区の茂原RCと姉妹クラブを結ばれている関係から何度も来葉されて今回も自ら希望されて派遣されたことと伺いました。若さと活力に溢れアーチクランプ協会のメンバーであり、アベニュー奉仕賞をはじめ輝かしいRI褒章を受賞されておられます。昨年のシドニー世界大会において、世界No1会員増強賞を受賞された場面を私も実際に見ており、まさかその方をお迎えするとは思いませんでした。成田空港から成田山新勝寺にご案内し、貫首による護摩焚き上げと坊入りでお迎え致しました。幕張マンハッタンホテルでの夕食後、大会会場の東京ベイ幕張へと向われ、講演に使用されるPC機器のチェックをされるなど意欲的な行動に驚きました。
 初日の地区指導者育成セミナーではV字で飛行する渡り鳥の法則から会員増強のノウハウをご教授頂き大変参考になりました。RI会長代理歓迎晩餐会では、インターネットで話題を集めた成底ゆう子さんの“必ず涙するライブショー”とハマック柳田マジックショーでお楽しみ頂きました。参加頂いた多くの方々から、心温まり楽しくて良かったとのお褒めの言葉を頂き、企画しました私どもも、とても幸せな気持ちになれました。
 二日目、1,800名を超える会員が参加され、ガバナー補佐による参加クラブの紹介に始まりウィリアム・Tzeng Chiu-LienRI会長代理からRI会長メッセージの発表とRI現況報告がありました。大会決議案を満場一致にて採択し、森田健作千葉県知事からはビデオレターで、熊谷俊人千葉市長は公務のお忙しい中を駆けつけて下さり祝辞を頂きました。大会寄贈は今年度力を入れている東日本大震災支援協議会の「希望の風奨学金」に400万円を、R財団、米山記念奨学会にそれぞれ10万円をお渡し、感謝状を拝受致しました。映像を使った各部門表彰者と青少年、財団、米山の各委員会による学生紹介が行なわれました。昼食時には植草学園大学附属高校の生徒による吹奏楽とバトントワリングのコラボレーションと成底ゆう子ミニライブで楽しんで頂きました。ベイエフエムで番組をお持ちの成底さんは、ブログでも紹介くださり感謝しています。午後の記念講演には鈴木宗男さんをお招きしました。ご自分の生き様をユーモアを交え熱く語られ、満員の会場は熱気で満ち溢れました。大懇親会にも千名を超える会員が参加され、餅つき、酒造蔵元による多くの地酒試飲、3ホテルによる料理競演など、まさにお祭りとなり最後はRI会長代理も入られ「サライ」の大合唱にて17時予定通り終宴となりました。
 地区外から駆けつけて下さった北RI理事ご夫妻、藤林ご夫妻と小船井両研修リーダー、県外12地区の同期ガバナーや13地区のPDGの皆様、台湾蘆州RC28名の皆様、地区内PDGの皆様と本当に多くの会員諸氏の皆様に深く感謝申し上げます。最後になりましたが、今大会を裏方で支えてくれた第3分区7クラブのコ・ホストメンバー161名とホストクラブの我が千葉幕張RCの38名、事務局3名の皆様に深く感謝します。
2015年03月
 2015年03月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

識字率向上月間に思う
 今年もサンディエゴで国際協議会が開催され、出席された櫻木ガバナーエレクトから、次年度RIテーマがメールで送られてきました。 次期RI会長エレクトのラビン・ドラン(スリランカ出身)氏は「Be a present to the world」(世界へのプレゼントになろう)と発表されました。 昨年までは切手を貼り、国際郵便で地区役員の方々にお知らせしていましたが、郵便より先に帰国した思い出が懐かしく蘇ります。 同時に櫻木エレクトらしい新しい風を感じました。
 パソコンの世界も日進月歩、この歳になって学ぶことの大切さをつくづく感じます。
 プロ野球阪神タイガースの六甲おろしなどでおなじみの六甲山ですが、この山の地層はカルシュウムやリンなどを多く含み、 降った雨は長い年月をかけ、これらの成分をり込んで再び湧き水(伏流水)として神戸市灘区に現れます。 この湧水ポイントを灘目と呼び灘目から湧き出す水で仕込まれた日本酒は、辛口の男酒として大人気となり、厳冬に搾られる一番酒は、 まず天皇家に献上され、続いて江戸徳川将軍に届けられました。
 京都に天皇がおられたことから関西地域を上方と呼び、また上方を出発地とすることから、廻船に積み込まれた商品は “下り物” と呼ばれ、 地方で高級品の代名詞になります。逆にありふれた品は “下り荷にならない” ことから “くだらない” の言葉も生まれました。
 “灘の生一本” で大儲けした酒の蔵元は、その利益を将来のため教育につぎ込みます。全国から優秀な教師を雇い入れ、 建てられた学校が有名な灘高校です。また戊申戦争で焼け野原になった越後長岡藩が次世代のため困窮にもかかわらず大切な義援米の “米百俵” を売り、 学校を建てた話は皆さんもご存知と思います。日本では古くから源氏物語や枕草子に代表される女流作家が現れ、 貴族だけでなく庶民にも読み書きが浸透していたのは、学問所や寺子屋で身分に囚われない、 まずは読み書きそろばんの習得が大切であるとの認識があったからでしょう。日本という国家は、いにしえの時代から教育の大切さを知っていました。 日本人の優れた見識だと思います。先月も書きましたがパキスタン人のマララさんが無学、貧困、からテロリズムが生まれ戦争が拡大する危惧を訴えたが如く、 私達ロータリアンは17才の彼女と共に、識字率の向上を願い、教育の大切さを世界の隅々まで浸透させなければないと考えます。
2015年02月
 2015年02月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

世界理解月間に思う
 寒中の冬晴れが続きインフルエンザが猛威をふるっています。皆様 如何お過ごしですか。
 今月は世界理解月間です。世界理解月間は1905年2月23日(木)ポール・ハリス、ガスターバス・ロア、シルベスター・シール、ハイラム・ショーレーの四人がシカゴ市で初会合を持った日を記念して設けられました。以来110年の時が流れ、今年は終戦から70年の節目にあたります。私達は今、周囲を取り巻く様々な問題に平和の尊さを伝えるオピニオンリーダーとして行動すべき時だと感じます。政治的には無力ですが人として平和を願い、二度と繰り返してはならない戦争に立ち向かい、世界平和について自らの問題として真剣に取り組んで行きたいと思います。
 もう昨年の話になりますが、2014年ノーベル物理学賞に3人の日本人が選出されました。皆さんご存知の、赤崎教授、天野教授の師弟コンビと米カリフォルニア大の中村教授で、青色発光ダイオードの開発、製品化が受賞理由です。街には青いイルミネーションが輝き、光の3元色である赤、緑、青の3色が揃った事から明るく省エネ型の白色光源を作りだすことが可能になりました。LEDの普及は地球温暖化にも貢献し、日本の青色半導体によるレーザー開発技術は、大量の情報が記録できる次世代光ディスクの読み取りで世界をリードしています。
 そして注目された平和賞にはパキスタンの17才の少女マララ・ユスフザイさんが選ばれました。彼女は国連で「一人の子供、一人の教師、一冊の本、そして一本のペン、それで世界を変えることが出来ます。教育は唯一の解決策です。私達の学校を取材にきたジャーナリストの一人が、少年に尋ねました。『なぜ、タリバンは教育に反対しているの?』彼は自分の本を指さしながら『タリバンはこの本の中に書かれていることがわからないからだよ』と答えました。皆さん、無学、貧困、そしてテロリズムと闘いましょう。それが私達にとって最も強力な武器なのです」とスピーチされました。受賞後のインタビューで「最初のパキスタン人として、かつ最年少でこの賞をいただくことをとても誇りに思います。でも年下の弟たちといまだに喧嘩をしている、ノーベル平和賞の受賞者も私が初めてだと確信しています。私と弟たちに平和が訪れるのはまだ先になりそうです。」との17才の少女らしいコメントにクスリと笑ってしまいました。
 ノーベル賞は、ダイナマイトの発明による兵器開発で巨万の富を築いたアルフレッド・ノーベルが、自らの発明をつぐなう意図から設立されたものです。相手の立場に立って考え相手を思いやる気持ちを大切にし、更に理由はどうあれ戦争だけは絶対に避けるべきだという強い信念を貫かなければなりません。
2015年01月
 2015年01月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 新年明けましておめでとうございます。 クラブ会長、幹事の皆様をはじめ2790地区会員の皆様にとりまして良き年になります様ご祈念申しあげます。 初夢ならぬ初笑いから月信を始めさせていただきます。
落 語  『 芝 浜 』
 人は良いのだが酒好きで怠け癖のある魚屋の勝五郎さん。 働き者の奥さんと魚屋をやっておりましたが暮れだというのに一向に働こうとしない事から夜中に家を追い出されます。 しぶしぶ魚河岸に向かったものの途中の芝浜で休んでおりました。 朝になり顔を洗おうと波打際で手を入れますと何か当たります。 拾い上げると汚い財布ですが42両もの大金が入っています。 喜び勇んで家へ戻り、女房に手渡し、酒を買ってこさせ、飲めや歌えの大宴会。 最後は酔い潰れ眠り込んでしまいました。 目を覚ますと女房が「今日こそ働きに行っておくれ」と言いますので「昨日拾った42両があるだろう」と言いますと「何を寝ぼけているの」と逆に怒られます。 夢と現実の区別さえ出来なくなった自分に嫌気がさし、酒を断ちしっかり働く事を誓います。 それから3年、毎日毎日人が変わったように働いたお蔭で小さいながらお店まで持てる様になりました。 そしてその年の大晦日。 どうしても話したいことがあると女房が取り出した物は3年前のあの汚い財布でした。 「あの夜あんたが寝た後大家さんに相談に行くと、拾った物なら奉行所に届けなさい。 勝五郎には夢だったと話しなさい」と言われ、奉行所に届けると、しばらくして落とし主が現れないので財布は戻ってきました。 でも額に汗して働くあんたを見ていると元に戻ってしまうのが怖くて言い出せなかったと泣き出してしまいました。 勝五郎は「お前が夢にしてくれなかったら俺は今頃とうに死んでいたかも知れない」と感謝の気持ちを言うと女房は「お前さんはもう大丈夫さ。 さぁ今夜はお飲みよ」と勝五郎に酒をすすめます。 勝五郎は盃を手にとり注がれた酒を口元まで運びますが、呑もうともせずに一言「止めとこう。 また夢になるといけねぇや」。 お後がよろしいようで。 談志一門得意の一席です。 堕落しかけた自らの人生を反省し額に汗しながら自らの匠の技を磨き、相手の心を第一に考え仕事に打ち込んだ結果、誘惑に打ち勝ち自らの職業をもって人生を変えた勝五郎は真のロータリアンになったのです。 まさに職業奉仕の精神がここにあるのではと思います。 私達はもっともっとロータリーバッジを胸に付けましょう。 バッジと共に昨日までの自分から新たな未来を信じて力強く歩き出しましょう。 子供の頃、大人になったらこうなりたいという夢や希望が必ずありました。 今大人になり躊躇する理由は何も無いはずです。 明日からとは云わず今日でも無く今から始めましょう。 そして少しずつ、ほんの少しずつ長く続ける事が大切です。 分度器の1度は微々たるものです。 でも先は大きく変わるじゃないですか。
2014年12月
 2014年12月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 師走を迎え気忙しい。公式訪問は何とか乗り切ったものの、ホッとする間も無く地区大会の準備に入りました。会長をはじめ会員皆様には丁重なる対応を賜り有難うございました。改めましてここに御礼申し上げます。クラブ協議会は和やかなうちにも闊達な討議が行われ充実した委員会活動の報告を受けました。増強につきましてはどのクラブも最重要活動として取り組んで頂いておりますが年度末での退会者を考え更なる増強をお願いします。さらに新たに御入会頂いた方々を新ロータリアンとしてお育て戴く事も重要課題です。増強活動の一方で退会防止も真剣にお考え頂きたいと思います。どんな方でも入会当初は不安であり、皆様に声をかけて戴くことが退会防止に繋がります。若い会員にとって先輩諸氏からの声かけがどんなに力強く感じるものかをお考え下さい。会員一人一人がお互い真摯に接しあい、信頼関係を築く事こそ我々の原点だった筈です。
 11月14日に地区広報委員会によるロータリーデーを開催致しました。“希望の風”運動を取り上げ、千葉市PTA連絡協議会様との共催とし、千葉市市民会館大ホールにて千葉市、千葉市教育委員会の後援の下、千葉市長、千葉市教育長を初め八百人を超える市民が参加され大きな催しになりました。参加された方々からは「ロータリークラブって良く分らなかったけど、素晴らしい活動をされていたのですね」とか「今日は感動しました。これからも一緒に頑張りましょう」などのコメントを沢山頂き、地域の皆様にロータリー活動の一端を知って頂く良い機会となりました。このような活動を丹念に広報する事で地域の方々に次第に理解され増強に繋がると確信しました。
 前後しますが、10日は酉の市に出かけました。例年に比べ、今年はとても多くの善男善女が繰り出しておりました。円安や総選挙など経済面での不安状況が続くせいか小さな熊手を買い求める若者が目立ちました。威勢の良い掛け声は例年通りで「さぁ周りの方々にもお手伝いを願い、皆様ご一緒にお手を拝借。いょーお、シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャンシャン、それ!(繰り返し)それ、それ、それ、と三本締め。開運招福を願い縁起物の熊手に “儲けをかっ入む” の意味が込められ商売繁盛の手締めが行なわれます。買い求める際の値切った分はご祝儀へというので、売り手の姐さん方の手拍子にも一層力が入ります。11月6日までに一の酉が無ければその年は三の酉が有りません。三の酉が有る歳は火事が多いとの言い伝えから、今年は火事が少ない歳まわりにあたります。
 無事な年の瀬になる様祈りました。
2014年11月
 2014年11月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 公式訪問の真っただ中にいる。連日県内各クラブを訪れ、皆様の温かいおもてなしに紙面を通じ感謝、御礼申し上げます。 既に84クラブの2/3を終え終盤にさしかかりました。 スタートした頃と比べると、出来る限り直接皆様とお話し致そうとの気持ちから、皆様とのフリートーク時間が徐々に増し、 生の声で、本音で、話すことを意識する様になりました。
 昨年、ガバナーエレクトだった頃、関口ガバナーに良いガバナーの条件とは何でしょうかと問うと、関口PDGはこんな答えを下さいました。 「良きガバナーなんて解らないよ。ただ、私は弁護士を生業としているから、良い弁護士についてだったら話せることがある。 僕が考えるに良き弁護士とはTVドラマに出てくるような颯爽とした、法廷においても六法に則った法律論を展開し、饒舌に捲し立てる弁護士より、 依頼者の心情を感じとり、希望を見い出し、彼らの思いをもとに、誠心誠意弁護する。そんな弁護が出来たなと感じる時は、 例え判決で十分では無い結果だったとしても依頼者は『先生には大変お世話になりました。結果は残念ですが先生に弁護して頂き良かったです。』と感謝されると、 職業奉仕としては出来たかなと感じることがある。ガバナーもクラブにおけるロータリー活動と真摯に向き合い共に悩み愚直に取り組む。 そんなものじゃないのかという気がするが」とつぶやかれた。私はいたく感動し、その時まさに職業奉仕という概論をはっきり掴むことが出来た。 今、ガバナーとしてみなさんの前に立たせて頂く事で日々変わる自分を感じています。 先日ロッテマリーンズの試合観戦で二死満塁の場面で打者がショートゴロを打ちました。ショートは打球を捕えた瞬間、前にはじきました。 慌ててファーストに投げアウトにしました。さすがと思う反面アマチュアはこれが出来ないと思いました。エラーは誰でもしますが、 アマチュアはエラーをした瞬間、すぐにあきらめ次に言い訳を考え一人で恥ずかしがっている。 プロは言い訳など全く考えず、次のプレーに全力を打ち込む。この切り替えの早さこそプロの才能だと思います。 だが才能とはきらびやかで輝いているものだけでは無く、私の様に叱られてもクヨクヨしない、嫌なことはすぐ忘れる、 太ってても病気にならない、これらも才能だと思っています。才能とは光輝く特別なものだけでは無く、愚鈍で、目立たなくとも様々な才能があると思います。 それを早く見極め伸ばしていけたらもっともっと大きな優れた仕事を成し遂げるかもしれません。 今年はノーベル物理学賞に3名の日本人が受賞し話題となりました。この様に優れた才能は光輝きますが、 こうした地味な才能も人間の一生を決めるうえで大切な要因になり得るのではと思っています。
 今月は財団月間です。今年度よりFuture Vision(未来の夢計画)が本格的にスタートしており地区補助金をベースとした奉仕プロジェクトも定着したかに思えます。 山田PDGを中心とした財団委員会の皆様に感謝します。
2014年10月
 2014年10月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 月信も4号を数え早、今年度の3分の1を終えました。 連日、公式訪問をさせて頂いておりますが、どのクラブでもご丁寧な対応を頂き、クラブ協議会で交わされる闊達なご意見を伺う時などこの上ないひと時です。 ロータリー論に正解などあろうはずも無く、その熱い想いがロータリーの原動力になるはずです。
 今月は職業奉仕(Vocational Service)と米山月間です。 職業奉仕に関しては3大セミナーを通し「武士の刀」という浅慮な表現を用いて私の信条を申し述べました。 地区組織でも特別の意味を持って位置つけました。 そこで今月は会長の皆様にお願いがあります。 それは心を穏やかにして充分な時間をかけゆっくりと決議23-34をお読み頂きたいのです。 ご存じの様にいわゆる「決議23-34」は正式には「社会奉仕に関する1923年の声明」(1923 Statement on Community Service)と呼ばれ 職業奉仕とは別物の様に思えますが私はこの条文の中に私達ロータリアンの取るべき姿勢即ち ロータリーがロータリーである根源の「職業奉仕」が織り込まれていると考えています。
 第一条には自分のための利己的欲求と他人に施すサービス(Service above selfと呼ばれる哲学)という矛盾について He profits most who serve bestという具体的実践論を使い二つの奉仕理念を提示しています。 第二条はクラブの役割、第三条はRIの役割、第四条では理論だけではない、 実践論の必要性と注意事項、第五条はクラブ自治権、そして最後第六条でクラブが実施する上での指針が述べられています。 Community Service とは単に社会奉仕と訳してはならない奥深いものであることを感じ取って欲しいのです。別紙にて「決議23-34」を添えました。
 今、平和を考える時、多くの問題は日本を取り巻くアジア諸国、とりわけ隣国と深い関連を持っています。 尖閣、慰安婦、拉致、防衛、どれをとっても簡単には解決しそうにもありません。 「日本の生きる道は平和しか無く、平和を願う日本を世界に理解して貰うには、アジアの国々から一人でも多くの留学生を迎い入れ、 彼らに真の日本の姿勢や思いを理解して貰うしか無い。彼らはやがて祖国へ戻りきっと日本との懸け橋になってくれる。」との思いから 東京クラブが米山梅吉氏の遺徳より設立したのが米山記念奨学制度です。創立から62年経つ現在、私達が最も大切にすべき国際奉仕事業だと思います。 なお、記念館自体が昨年の伊豆大島台風で被災し修復と建物の営繕及び維持管理費用に困難をきたしておるそうです。 米山記念奨学会への寄付とは別に記念館への500円寄付にもご協力下さるようお願いします。米山支援をおこなうのはいつ?今でしょ。
2014年9月
 2014年9月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 今年も暑い夏です。公式訪問も真っ盛りです。皆様による闊達なご意見でクラブ協議会は盛りあがります。今後訪問さ せて頂くクラブの皆様との出会いが楽しみな毎日です。今年度、月信委員会の方々には様々なアイデアで編集頂き、加え て私の我儘からガバナーの動向をお知らせする写真を表紙に、裏ページには皆様のクラブバナーを掲載しております。 表ページの写真は近々の参加行事模様など1号から徐々に自像を大きくして頂きました。今月は「新世代のための月間」 です。誰もがいちばん欲しい物、それは「過ぎ去った時」ではないでしょうか。ある時計屋さんのCMです。
「時の商人」
その商人は『時』を売っていました。「いらっしゃいませ。『時』は如何でしょうか」
一人の客が1時間買い、それを読書に使いました。
「私には1週間下さいな」女は1週間買い、それを海外旅行に使いました。
「10年分ほしいのだが」老人が商人に尋ねました。「お客様、10年となりますといささか値がはりますが」「かまわん、いく らでも払う。10年分欲しい。」
 10年分を買った老人は、それを病気の妻に贈ったとの話 です。
 時が無限の可能性を秘めている事。知っている私たちは得る事が出来ず、知らない若者だけが得られる特権です。 RIは次世代の若者に期待し青少年奉仕を第5の奉仕部門としました。私達に伝えられた微かな記憶に残る悲惨な戦争 話の大半はやっと歴史という時間によって癒され、今の若い世代には歴史事実だけが伝わっています。真実や悲しい経 験を伝えることは大切です。でも彼らの笑顔と可能性は新たな友人関係を築いてくれるに違いありません。昭和41年、巷 にブロードサイド・フォーが歌う「若者たち」が流行りました。
♪♪君の行く道は はてしなく遠い 
だのになぜ 歯をくいしばり 君は行くのか そんなにしてまで。
君の行く道は 希望へと続く 空にまた 陽が昇るとき 若者はまた 歩きはじめる。
空にまた 陽が昇るとき 若者はまた 歩きはじめる。♪♪
 青少年奉仕事業、米山記念奨学会、希望の風プロジェクト、 きっと新世代の若者は期待に応えてくれるでしょう。なぜな ら、空にまた陽は昇り、若者はまた歩きはじめるから。
2014年8月
 2014年8月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 新年度が始まり1ケ月が経ちましたが、クラブ会長の皆様におかれましては順調にクラブ経営に携われておられることと推察致します。 6月30日には全国37地区から同期ガバナーが集まり最後のエレクト会議が開催されました。 翌7月1日には全国ガバナー会が開かれ多くのパストガバナー、ガバナーエレクトの方々が集まられ盛会となりました。 続く2日にはR財団地域セミナーで今年度の目標確認とポリオ報告がなされました。 その中でポリオ撲滅の最終局面に入ったものの、医師団が内戦にまき込まれるなど、まだまだ予断を許さない状況報告がありました。 公式訪問が始まりましたので、その折に詳しくご報告致します。
 8月は会員増強および拡大月間です。入会間もない会員が退会してしまう。入会案内の際にロータリークラブの魅力を聞かれる。 ロータリークラブって何かお金持ちの団体なんでしょ!とか、私の会社はロータリークラブに入会させて貰うほどの会社ではありません等々と言われる。 これらはいづれもロータリーの魅力が伝わっていないからでしょう。 私たちの活動が全く地域社会に理解されておらないと思われませんか。 私たち日本人の心の中には陰徳の美意識があり、善行は誰かに認められるものではなく自ら行う心の問題だという感性を先人から教え継がれてきました。 サッカーのワールドカップでサポーターによる観戦後の清掃活動を世界のマスコミがこぞって称賛しましたが、私たち日本人の心の中にある自然な気持ちから派生した行為であり、褒められようとして行った行為ではありません。 私たちはもっと自信を持って私たちの道徳心を世界の人々に伝えなければならないのではないでしょうか。 同時に私たちのロータリー活動も、もっと地域の方々に伝え知ってもらうことにより会員が増強されると思います。 言わなくともいつか誰かが解ってくれるよと待っているのでは無く、みんなで一緒にやろうよという力強い活動をお考えください。
 2011年9月のRI理事会は2015年までに130万人をめざす戦略計画を発表しましたが現在非常に難しい状況にあります。 幸いにも当2790地区では一昨年の得居年度、昨年の関口年度と2年連続で会員数は増加をしており両ガバナーによる増強計画は確実に実を結んでおります。 今年度も昨年の関口PDGによる5人組作戦を更に押し進め、各クラブ一名の増強目標を改めてお願いします。
2014年7月
 2014年7月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 宇佐見 透(千葉幕張RC)

 国際ロータリー第2790地区84クラブの会長幹事の皆様、いよいよ新年度が始まりました。 皆様と今日まで様々な会合、セミナーを通しロータリーの目的を推進出来ますよう学んで参りました。 新しきスタートに大きな慶びを感じております。 皆様方と結束し、各クラブの活性化を目標に、一歩一歩確かめながら歩んで行きましょう。 RI会長ゲイリーC.K. ホァン氏のテーマ「Light Up Rotary」は『世界が抱える多くの問題の解決策について、自分には出来無いと思い込まずに、全世界120 万人のロータリアン全会員が力を合わせ、暗闇に立ち向かい、各々がロウソクを灯し、世界を光で輝かせましょう。 自らの行いを正し、家庭を整え、そして国家を治める事で、世界を平和に導こう。』と述べられています。 私もクラブを強力なものとし、地域社会でのロータリーの存在感が高まればと願っています。 前年踏襲の繰り返しで未来永劫、継続する考え方から、変化と共に変わりながらも最上を目指し継続する事の大切さを、改めて考えて頂きたいと思います。 私たちロータリーには1905 年の発足以来一世紀を越える歴史の中で不変の原点である職業奉仕がありこの定義は侵されてはなりません。 定款にも「ロータリーの目的は意義ある事業の基礎として、奉仕の理念を奨励しこれを育むことにある」と明記されています。 職業奉仕の理解無しに真のロータリアンにはなれないのです。 私は道標に「和して同ぜず」を皆様と共有して戴きたいと考えます。 “和する”大切さと同時に、他人の意見に惑わされる事無く、自らの責任において行動し自分の意志を持つことこそロータリアンの魂です。 節度と信頼、最後は自らの犠牲さえ厭わない相手を思う優しさが確立されていなければなりません。 “自らの職業に基づいた人としての信頼回復”と“和して同ぜず”の2つをモットーに「原点回帰」を次年度活動方針として、皆様の協力のもと地区運営にあたって参りましょう。 最後に今年度も全ての会員の皆様に地区内の最新情報をお届け致したく月信コピー版を発行する事に致しました。 皆様の様々な情報を月信委員会までお知らせ下さいます様お願いします。

ガバナーの詳細メニュー

2014-15年度
国際ロータリー第2790地区
ガバナー事務所

〒260-0042
千葉市中央区椿森3-1-1-302

TEL 043-284-2790
FAX 043-256-0008

Email:14-15gov@rid2790.jp

地図