ガバナーメッセージ
国際ロータリー第2790地区
2026-27年度ガバナー
森島 弘道 (新千葉RC)
これからの地域社会の発展について
10月は「地域社会の経済発展月間」です。私たちは今、人口減少や激変する社会情勢といった、地域社会の根幹を揺るがす大きな課題に直面しています。
先日、日本青年会議所関東地区千葉ブロック協議会主催の「Chibaミライサミット」に参加・登壇し、「地域団体が果たす役割と団体間連携の可能性について」及び、「未来を担う人材と持続可能な連携について」というテーマのもと、一団体にとどまらず、多くの団体が連携して新たな事業や地域活性化への取り組みを展開することについて、考える機会をいただきました。
今年度、オラインカ・H・ババロラRI会長は「持続可能なインパクトを生み出そう」というテーマを掲げています。これは換言すれば、「単発の寄付や一時的な支援で終わらせるのではなく、地域社会に根を張り、人々の自立を支え続ける『仕組み』をつくること」に他なりません。
このサミットで他団体のリーダー・行政や大学の代表者と考えを交わす中で、これからの地域発展に向けた仕組みづくりのために、私たちロータリーが果たすべき「2つの役割」について考えております。皆さんはどのようにお考えになりますか。
1. 産学官民をつなぐコーディネーター
人口減少が進むこれからの時代、一つの団体だけで地域を支えるのには限界があります。今求められているのは、自治会やNPO等の地域団体、学校、大学、企業、そしてロータリーが、それぞれの「得意なこと」を持ち寄れる仕組みの構築です。ロータリークラブはその高い信用とネットワークを活かし、地域のバラバラだった力を結びつけるコーディネーターであり、皆をつなぐことができます。ボランティアの現場とビジネスの現場をつなぎ、地域社会に「持続可能なインパクト」を生み出していきましょう。
2. 職業奉仕の視点から創る「自立の仕組み」
地域を助ける活動を、個人の「無償のボランティア」だけに頼ってしまうのではなく、みんなが助かり、手伝ってくれた若者にも適正な経済的循環が生まれるような構造を作っていくことです。これこそが、私たちが実践できる「職業奉仕」の姿であり、人々の自立を支え続ける仕組みづくりにつながるのです。
国際ロータリーは、こうした持続可能な地域づくりを推進するために、私たち自身の組織環境を変えていく必要があるという方針を示しています。これまで現役世代の重荷とされてきた「会費等の高コスト」「毎週の例会という時間的拘束」「前例主義による若手・女性の定着難」といった課題に対応するため、近年では多様な「クラブの種類・形式・モデル」が柔軟に認められるようになりました。
コロナ禍を経験した若い世代は、飲食を伴わないオンラインの活用など、効率的で新しい会合の仕方を重視する傾向にあります。しかし、私を含めて、これまでロータリーを支えてきた世代は、飲食を共にする対面の親睦を重んじてきました。その親睦を醸成するための方法として、同じものを食べながら膝を突き合わせて語り合う時間の意義を再確認しています。
伝統的な方法だからと敬遠するのではなく、良かったことは継続するという視点を含めた議論が重要です。
今一度、皆様のクラブが活動する「地域社会」に目を向け、そして、奉仕のニーズをよく知る自治会やNPOと連携しながら、地域社会の活性化が図れることを期待いたします。
メッセージアーカイブ
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教育が紡ぐ、持続可能なインパクト
9月は「基本的教育と識字率向上月間」です。今月は、ロータリーが掲げる7つの重点分野の一つであるこのテーマ、特に「基本的教育(Basic Education)」に焦点をあて、私たちが地域社会にどのような「持続可能なインパクト」をもたらすことができるのか、考えたいと思います。
今年度、オラインカ・ハキーム・ババロラRI会長は「CREATE LASTING IMPACT(持続可能なインパクトを生み出そう)」というメッセージを掲げられました。単発の寄付や一時的な支援で終わらせるのではなく、地域社会に根を張り、人々の自立を支え続ける「仕組み」をつくること。これこそが、求められている奉仕のあり方です。そして、そのインパクトを創出するための最も確実な基盤となるのが、「基本的教育」です。
私は、幼児教育の現場で子どもたちと向き合ってまいりました。その中で実感しているのは、乳幼児期に獲得する「情緒の安定」と青年期にかけて受ける「基礎的な教育」や「豊かな学びの環境」が、いかにその後の人生を支える大きな力になるかということです。保育と教育は、子どもたちが自らの力で考え、歩み、人生を切り拓いていくための「生きる基盤」そのものです。
世界に目を向ければ、基礎的な学びの機会すら奪われ、貧困の連鎖から抜け出せない子どもたちが数多く存在します。しかし、この課題は決して遠い異国の話だけではありません。私たちの足元、第2790地区の地域社会(コミュニティ)にも、経済的な理由による教育格差、不登校、外国籍の子どもたちの言語や学習の壁など、「教育の格差」が潜んでいます。
本年度、私は、「平和の推進と青少年への投資」、そして「自立を助ける仕組みづくりの奉仕」についてお伝えしております。各クラブの皆様におかれましては、皆様の地域の学校や子ども食堂、学習支援の現場に目を向け、耳を傾けていただければ幸いです。
• 地域の子どもたちが、安心して可能性を伸ばせる環境か。
• 経済的・環境的な理由で、学びの機会を閉ざされている若者はいないか。
• ロータリアンの持つ職業奉仕のネットワークや専門知識を、どう教育支援に活かせるか。地域のニーズに寄り添った図書の寄贈、クラブ独自の奨学金制度、あるいは地元の若者へのキャリア教育など、アプローチは多種多様です。大切なことは、それが子どもたちの「情緒の安定」と「自立」へと繋がり、持続的な変化を生み出すかどうかです。
それぞれのクラブが、地域のネットワークを活かして、子どもたちの未来を照らす小さな一歩を踏み出してくださることを願っております。皆様の一つひとつの行動が、地域や未来の社会を支える子どもたちの確かな自立へと繋がっていきます。
教育という奉仕を通じて、私たちの第2790地区から、数多くの素晴らしい「インパクトのストーリー」が生まれることを期待しております。
2026年ガバナーメッセージ 「会員増強について」
8 月は「会員増強・新クラブ結成推進月間」です。地域社会へより大きなインパクトをもたらし、私たちの奉仕を未来へ繋ぐために基盤となる「クラブの活力」をさらに高めていくことが不可欠です。この月間にあたり、私たちが目指すべき会員増強の本質について、皆さまとともに考えたいと思います。
1. 多様性を尊重し、「立場をわきまえる」こと
これからのロータリーに求められるのは、年齢、性別、職業、文化などの枠を超えた「多様性(ダイバーシティ)」の確保です。地域の多様なリーダーをクラブに迎え入れることは、組織に新しい視点と活力を注ぎます。しかし、単に異なる背景を持つ人々を集めるだけでよいのでしょうか。「多様性の尊重」が外(他者)への優しさであるならば、「立場をわきまえる」は内(自分)への厳しさです。この二つが組み合わさることで、独りよがりではない、魅力的な生き方が生まれます。クラブ運営も同様ではないでしょうか。自分たちのこれまでの常識を他の会員に押し付けず、また新入会員もロータリーが培ってきた歴史と品格を重んじる。この双方向の配慮と節度があってはじめて、真の調和が生まれます。2.「 新クラブ結成」における配慮
私たちは、新クラブの結成を進めるにあたり、地域全体のバランスへの配慮を忘れてはなりません。明確な見通しがないまま、既存クラブとの間で地域の限られたリーダー層を分散させる結果を招き、地域全体のロータリー基盤を揺るがしかねない面を持っています。これは「サテライトクラブ(衛星クラブ)」の設置においても同様です。形を変えたとしても、安易な拡大は地域の人材を分散させ、結果として既存クラブの活力を削ぐリスクを含んでいます。今私たちが最優先すべきは、結成という数字の達成ではなく、「今あるクラブの維持と充実」
です。新たな形を模索する場合であっても、地域の現実に即し、全体の調和を乱さないための慎重なアプローチが求められます。3. 全員にとって「居心地の良い環境」を整える
会員増強において、新しい仲間を迎えることと同様に重要なのが「退会防止(会員維持)」です。せっかく入会しても、クラブに馴染めずに去ってしまうことは残念なことです。すべての会員が「居心地が良い」と感じられる環境づくりに、今一度目を向ける必要があります。ベテランも新入会員もフラットに意見を交わせる雰囲気、仕事や家庭とロータリー活動を両立できる柔軟性、そして例会に行けば温かく迎えられるという安心感。こうした細やかな配慮がクラブへの愛着を育み、結果として最大の会員維持に繋がると考えます。結びに:全会員が主役となる増強を
会員増強は、単なる数値目標の達成ではなく、クラブに関わる全員が居心地の良い空間の中で、多様な仲間とともに奉仕の喜びを分かち合うプロセスが大切です。
この8 月、各クラブにおいて地域の状況に即した活発な議論が行われ、誰もが「入会したい」「会員として活動を続けたい」と思える、さらに理想のクラブになることを切に願っております。2026年7月ガバナーメッセージ
新年度の幕開けに際し、地区内すべてのロータリアンの皆様とご一緒に奉仕できることを心から光栄に存じます。同時に、その重責に身が引き締まる思いです。
オラインカ・ハキーム・ババロラ RI 会 長 は「CREATE LASTINGIMPACT (持続可能なインパクトを生み出そう)」を掲げました。一過性の成果にとどまらず、世代を超えて受け継がれる「地域社会への確かな貢献」を重視する姿勢です。各クラブが「この活動は数年後の地域社会にどのような変化を定着させるか」という問いを持ち続けることを推奨いたします。
新年度がスタートする7 月は、「母子の健康月間」です。母親と子どもの健康を守り、その未来を支えることは、持続可能な社会を築くための強固な土台となります。
本年度、当地区では以下の 4 つの RI 重点項目を最優先事項として掲げ、活動を推進してまいります。① ポリオ根絶への不退転の決意:
世界から病を完全に無くすまで支援の歩みを止めません。
② 平和の推進と青少年への投資:
次世代の育成と、青少年が安心して活動できる環境づくりに努めます。
③ 会員増強とクラブの活性化:
他クラブではなく、それぞれのクラブが「これまでの最高の姿」を自らのペースで塗り替えていく活動を支援します。
④ インパクトをもたらす奉仕の展開 :
活動のストーリーを深く理解し、地域のネットワークを活かして、その自立を助ける仕組みづくりの奉仕を推進します。この「母子の健康」と「インパクトをもたらす奉仕」の双方を体現した具体例として、RI のウェブサイトでも紹介された南アフリカの「ナイズナ・ロータリークラブ」の取り組みがあります。同クラブは、恵まれない地域の女性たちの力を解き放つ支援を行いました。女性たちを幼児教育センターの開設・運営を担う起業家として育成・サポートしたのです。このプロジェクトは、子どもたちに安全で衛生的な教育環境を提供するだけでなく、母親たちの経済的自立を促し、地域社会全体の貧困の連鎖を断ち切るという、次世代への 「未来への贈りもの」となるインパクトを地域に定着させました。
私たち第 2790 地区の各クラブにおいても、このような背景にあるストーリーを大切にし、地域のリーダーと連携しながら、持続可能な奉仕のあり方を模索していただきたいと願っています。地区チーム(ガバナー補佐と地区委員会)はクラブの運営を支援し、情報やリソースの共有をしながら、共に歩んでまいります。
本年度を成功に導く鍵は、皆様の「内なる変化」です。「グッドがベターになり、ベターがベストになるまでは、歩みを止めてはならない」。この言葉を胸に持続可能なインパクトを共に創造しましょう。