記念公演 能「石橋(しゃっきょう)」 
能

能「石(しゃっ) 橋(きょう)」

 獅子は想像上の霊獣で、知恵を司る文殊菩薩の乗り物。あらゆる邪悪を威嚇し退ける獅子の勢いは、万物を包む仏の慈悲の裏返しである。
仏の霊地の牡丹に舞い狂う獅子、演者渾身の気魄の舞台。

 

 橋岡久太郎師プロフィール

昭和33年、重要無形文化財総合指定保持者・八世橋岡久馬の長男として生まれる。
三歳にて初舞台を踏む。八歳にはヨーロッパ七ヶ国にて「菊慈童」のシテ(主役)を演じて以来、十数カ国三十都市にて能公演を手掛け成功させている。以後、「道成寺」をはじめ大曲、秘曲等数々の能を勤める。平成7年春、九世 橋岡久太郎を襲名。
平成9年天皇訪伯記念公園参加に続き、平成10年春、外務省国際交流基金派遣公演の団長としてブラジル5都市にて能楽の普及に勤めた。平成16年5月には大韓民国、淑明(SUNMYON)女子大学校よりの招聘により、ソウルにて能「高砂」を戦後六十五年振りに公演し日韓文化交流に寄与。平成18年6月には、ウエリントン、オークランド、パーマストンノース三都市にてニュージーランド初の能公演をし大好評を博した。
能楽本来の伝統を守りつつ、假屋崎省吾師や一竹辻が花とのコラボレーションにも積極参加し、小中学校での能楽教室にも力を入れている。